SS-MIX2連携

【SS-MIX2-GW】SS-MIX2標準化ストレージは、図のように患者基本情報、検体検査結果、処方オーダ情報などが国際標準HL7V2.5のデータ形式で記述されたファイルを、患者ID、診療スライド06日、データ種別で整理されたフォルダ構成に格納されたデータ格納システムです。簡単にいうとパソコンのディスク中のフォルダに整理されたファイルの集合体だと思ってください。SS-MI2標準化ストレージの詳しい技術的規格は日本医療情報学会HPで公表されていますので参照ください。

SS-MI2標準化ストレージをネットワーク上にある外部ディスク装置のように接続(マウント)すれば、患者ID、診療日、データ種別の順にフォルダ階層(ディレクトリ階層)をたどることで、患者基本情報、検体検査結果、処方オーダ情報などのファイルを見つけ出しアクセスすることができます。ただ、たとえば患者ID=002938472で2015年3月12日以前の一番直近の日付の赤血球検査結果を知りたいという場合には、診療日フォルダを順に過去に遡って検体検査結果データファイルを探索し、赤血球検査項目が含まれているHL7ファイルを見つけ出し、そのファイル中の赤血球検査結果値を取得するプログラムを書く必要があります。このような探索・特定条件を満たすデータを取得したいことは多々ありますが、SS-MI2標準化ストレージを活用するシステムが個々にこのような探索プログラムを作成することは面倒です。

そこで、よく使われそうな探索条件を設定して必要なデータを取得できるプログラムを動かしておき、これに対してSS-MI2標準化ストレージを活用するシステムが決められた方法でリクエストを送信すれば結果が戻してくれるシステムを開発しました。これがSS-MIX2-GWです。(*SS-MIX2ゲートウエイシステム:特許6547961

SS-MI2標準化ストレージを活用するシステムは、SS-MIX2-GWに対して、患者IDと探索条件を問い合わせメッセージにして送信します。SS-MIX2-GWはSS-MI2標準化ストレージを探索し、探索条件に合致するファイルを見つけ、必要な情報を応答メッセージとして返送します。つまり、SS-MIX2-GWは検索要求アプリケーションソフトから見ると検索サーバのように振る舞います。

探索条件の設定方法や、その応答メッセージの構造については、個別に守秘に関して書類を交わした上で「SS-MIX2ゲートウエイ・インタフェイス仕様書」として提供します。

【MCDRSからのSS-MIX2連携方式】

MCDRSでは、症例データ登録Webベージ上で「SS-MIX2取得ボタン」をクリックすると、Webページ上に存在する患者ID入力欄から患者IDを読み取り、入力連携項目に設定されている探索条件をセットした問い合わせメッセージを作成してSS-MIX2-GWに送信します。slide13

Webページ上のこの一連のSS-MIX2 -GW問い合わせ動作は、Webページに埋め込まれたJavaScriptによってAJAXという仕組みを使って実行されるため、すべてWebブラウザ上で実行され、Webサーバと(MCDRSサーバ)との通信はありません。SS-MIX2-GWからの応答メッセージはブラウザ上のJavaScriptによりWebブラウザ上で解析され、各入力連携項目の入力欄に値が設定されます。
LABOSSMIXこのようにMCDRSでのSS-MIX2連携は、サーバとの通信は一切なく、ブラウザとSS-MIX2標準化ストレージとの間でSS-MIX2-GWを経由して実行され、Webページの入力欄に人手でデータを入力する代わりにデータ転記する仕組みとなっています。従って、手動によりデータ登録ボタンが画面上で押されるまでは、サーバとは通信が行われませんし、画面上で入力欄に表示されているデータだけがサーバに送信されるようになっています。

【SS-MIX2-GWの実装について】

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SS-MIX2-GWソフトウエアは、JavaServletという仕組みで実装されており、非営利利用であればMCDRSと同様に無償で提供され、利用者の自己責任で使用することができます。WindowsサーバやLinuxサーバにApache TomcatをインストールしSS-MIX2 GWソフトウエアを導入すればすぐに利用可能で、導入手順の詳細は本サイトの資料ページの「システムインストール手順書」に記載されています。

SS-MIX2標準化ストレージ導入済みの医療機関が簡単にSS-MIX2 GWを導入できるように、SS-MIX2 GWアプライアンス装置が用意されています。これは、以下のUNIX装置にSS-MIX2 GWソフトウエア一式をインストールした専用機器(約7〜15万円)で、この機器を購入しネットワーク設定を行うだけで利用できます。入手など詳細は、本サイト管理者または本サイトの「導入支援と保守」ページの業者(準備中)にお問い合わせください。

SS-MIX2 GWアプライアンス装置に使用するUNIX装置の例

1)OpenBlocks IX9など
2)インテル® NUC キット / ミニ PCなど

【SS-MIX2-GWとSS-MIX2標準ストレージとの接続】

SS-MIX2-GWは、SS−MIX2標準ストレージをディスク装置としてマウントするのが標準的な導入方法ですが、セキュリティー上の理由やアクセスログを残したいなどの理由からSS−MIX2標準ストレージを直接マウントせずに、WebDAV接続することも可能です。

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