MCDRS概要

【MCDRSとは?】MCDRS(マックドクターズ)はWebベースの臨床症例データ登録システム用のソフトウエアです。研究施設や学会団体等でMCDRSをサーバコンピュータにセットアップすると、そこに所属する研究チームのDB担当者(研究DB管理者)は症例データベース画面をWeb上でいくつでも作成できます。研究DB管理者は症例登録する利用者にIDとパスワードを発行することで、その利用者はWeb上でこの登録画面にアクセスして症例登録ができるようになります。作成したDBは研究DB管理者がダウンロードしてエクセル、統計ソフトで集計、解析できます。

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【電子カルテデータの利用】症例データの登録は医療者にとって手間のかかる作業です。特に電子カルテに入ってるデータを見ながら手入力していくことは大変苦痛な作業ですし、間違いも起こりやすい作業です。もし自病院にSS-MIX2標準ストレージと連携ゲートウエイが設置されていれば、そこから取得できる患者基本データ、検査データ、処方データなどを少ないクリックでWeb画面上のデータ入力欄に自動転記できる仕組みがMCDRSには装備されています。このおかげで、これらのデータを一瞬にして正確にWeb画面上に転記でき、登録ボタンを押すだけで症例登録ができるようになります。(ただし施設の医療情報管理者やネットワーク管理者との十分な調整と管理者による事前のシステム設定などが必要になります)。

【利用形態】MCDRSは、ひとつの医療機関内のサーバコンピュータにセットアップしてその施設だけで使うことができます。また、学会団体や多施設研究グループがクラウド上(インターネット上)のデータセンターにサーバコンピュータをレンタルしてそこにセットアップする方法もあります。もちろん自前でサーバをインターネット上に設置してそこにセットアップすることもできます。このように多施設からアクセスできるサーバにセットアップすれば、多施設からの症例データ登録システムも容易に構築できます。ただし、患者情報を登録するのですから匿名化データの登録であっても十分なセキュリティー設定や安全管理ガイドラインへの準拠が必要になることは言うまでもありません。

MCDRSでは、データベースに登録したデータ項目の追加や削除、登録選択肢の変更もWeb上の操作だけで簡単にできます。そのため研究DB管理者が自分で作業すれば、変更のための費用がかかりません。画面上のレイアウトの変更もある程度自由にWeb上で可能です。また一般に症例データ登録時には項目ごとに細かい入力チェックが必要ですが、こうしたチェックもかなり細かくWeb上であらかじめ設定しておくことができるので、データの誤入力を極力減らすことができます。

【ソフト使用とセットアップ】MCDRS のソフトウエアは、東京大学で公的研究費により開発され改良が続けられおり、東京大学が著作権を有します(後述)。このソフトウエアを学術研究目的等で非営利組織や非営利組織の研究チームが利用する場合には、著作権者が指定する書面での手続きおよび後述する著作権表示を行うことを条件に無償で本ソフトウエアの著作権者から使用許諾を得ることができます。また営利目的の事業における利用、企業または企業グループにおける事業に利用する場合には個別に協議の上で無償または有償利用の許諾行いますので個別にご相談ください。セットアップ手順書等の資料は本サイトに公開されています。

サーバコンピュータはUNIX(CentOS6系)サーバが必要で、いくつかのソフトウエアをインタネットからダウンロードしてインストールし、設定を適切に行ったのちに、MCDRSソフトウエアをインストール、設定する必要があります。またセキュリティ上安全な設定を行う必要もあります。こうしたセットアップにはUNIXコンピュータにソフトウエアをインストールしセットアップする知識とスキルを要しますので、そうした知識とスキルのある方が行うか、適切なITシステム業者(提携業者を準備中)に作業をしてもらう必要があります。後者の場合には作業費用がかかります。MCDRSソフトウエア利用者は自己責任の原則で利用する必要があり、東京大学、本ソフトウエア開発者はMCDRSソフトウエアの不具合による責任を一切負いません。

【クラウド上のサービス】MCDRSをクラウド上のサーバコンピュータにセットアップした状態で、利用していただけるよう準備をしています。この場合に限りませんが、特にインターネット上のサーバに症例登録をすることになりますので、症例登録を行う医療機関ごとまたは研究組織として倫理委員会等の承認を得るなど、個人情報保護と研究倫理の観点から適切なチェックを受ける必要な場合があります。

 

【主な導入利用事例】

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